こんな悩みを持つ女性医師のために
女性医師の働き方
医師需要の今後の見通し
を解説します!
目次
女性医師 働き方
常勤医
常勤医師とは、医療機関に所属し勤務する医師のことを指します。
大学病院・市中病院・クリニック全て含まれます。
自由度は低い
安定した雇用
社会保障が厚い
労働時間が長く自由度は低いですが、雇用や社会保障が安定するメリットがあります。
常勤医にも働き方は主に2通りで
フルタイム勤務
時短勤務
この2種類があります。
このような特長があります。
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フリーランス医
フリーランス医師とは定期非常勤勤務やスポット勤務に勤務する医師を指します。
働き方が自由
社会保障が薄い
給与が高い
短時間の仕事や臨時の業務など柔軟な働き方が可能ですが、保険・税金などの社会保障が薄く、手続きも自分で行う必要があり自己責任を伴う働き方です。
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大学院生
学生として講義を受けたり研究をしながら、勤務する方法です。
大学病院の医局に所属している場合のみ可能で、学生と医者としての勤務を並行して行います。
学費を払う
時間の融通は利きやすい
低給与
大学院卒業後はキャリアアップに有利
このような特徴があります。
時間の融通が利きやすいので、妊娠・出産に合わせて大学院に進む医師も少なくありません。
開業医
自分でクリニックや病院を開業し院長として勤務する方法。
女性医師でも自ら開業し経営する医師も増えてきました。
診療のみならず経営も行う必要がある
休みは取りにくい
まとまった資金が必要
経営次第で高給与も可能
常勤医やフリーランスと異なり、スタッフの雇用や売り上げなど経営をしなければなりません。
なかなか時間の融通が利きにくくなりますが、経営が軌道に乗れば高給与も可能です。
女性医師の働き方 比較
スクロールできます
| 常勤医 | フリーランス医 | 大学院生 | 開業医 |
雇用形態 | 1箇所の 医療機関に雇用 | 定期非常勤や スポットバイト | 学生 勤務は定期非常勤を行う場合が多い | 院長 |
労働時間 | 長い | 調整が可能 | 短い
| 長い |
社会保障 | 健康保険 厚生年金 | 医師国保 国民年金 | 医師国保 国民年金 | 医師国保(協会けんぽ) 国民年金 |
業務内容 | 診療業務 常勤医としての業務 (当直・オンコール・会議など) | 診療業務 選択が可能 | 授業・研究 診療業務 | 診療業務 経営 |
給与 | 時間給は低いことが多い ボーナスや福利厚生有 | 時間給は高いことが多い ボーナスや福利厚生無し | 低給与 ボーナス・福利厚生無し | 高給与も可能 (経営状況による) |
キャリア | 安定する キャリアアップも可 | 不安定 キャリアップはしにくい | 卒業後はキャリアアップしやすい | 安定する |
労働時間の違い
- 常勤医・開業医は労働時間が長くなる傾向がある
- フリーランス・大学院生は時間外勤務はなし
常勤医は、基本1箇所医療機関に雇用され働きます。
医療機関のルールに従って勤務しなければならず、長時間勤務や緊急対応や当直・オンコールがあるり勤務時間は長くなることがあります。
開業医院長の場合は、診療以外の経営や事務的雑務も増えてくるため、時間的制約を受けやすくなります。
一方フリーランス医は、自分で定期非常勤やスポットバイトに求人応募し報酬を得る働き方です。
自由度が高く、長時間勤務・時間外の緊急対応・義務としての当直・オンコールが無いという特徴があります。
大学院生の場合は、学生としての側面が強いため自由な時間は得やすい傾向があります。
社会保障の違い
- 常勤医社会保障が厚い
- フリーランス医師・開業院長は社会保障が薄い
- 開業院長は従業員の数により医療保険・年金が異なる
雇用形態により社会保障には下記2点で大きな違いがあります。
健康保険
年金
常勤医は、労働基準法に基づく社会保障が適用され、健康保険や厚生年金保険に加入することができます。
これらの保険には、医療費の補助や、将来の厚生年金受給などが含まれています。
労働者災害補償保険にも加入することができます。
これは、労働中に負傷や疾病を負った場合に、医療費や収入の補償を受けることができる制度です。
一方、フリーランス医・大学院生・開業院長は自分で社会保険に加入する必要があります。
国民健康保険
国民年金
雇用保険・厚生年金は加入不可
社会保障の自己負担が増えたり、失業時や産休育休中の補償ありません。
開業医院長の場合は従業員の数により、医療保険を協会けんぽに加入することが可能です。
業務内容の違い
- 常勤医・開業医は診療以外の業務有
- フリーランス医師は契約した業務のみ
- 大学院生は授業や研究
常勤医は診療業務に加え
当直
オンコール業務
病院運用についての会議や業務
開業院長は診療業務に加え
経営
医師会の業務
スタッフのケア
診療業務以外の業務も加わります。
大学院生は授業や研究があるため、業務時間は短く設定されている場合が多いです。
一方でフリーランス医は契約した業務内容以上の業務はありません。
外来業務のみや当直のみ、病棟のみなど求人から自分で選択することが可能です。
給与の違い
- 常勤医は固定給・昇給がある
- フリーランス医師は時給が高いが不安定
- 開業医は経営次第
- 大学院は学費負担がある
常勤医の給与は、一般的には固定給が支払われ勤務年数や職位に応じて昇給があります。
その他に残業手当や休日出勤手当などの特別な手当は支払われる場合があります。
一方フリーランス医の給与は、契約した医療機関から報酬を受け取り昇給はありません。
フリーランス医は、常勤医と比較し時間給で考慮するとお給与は高い場合が多いですが、契約が打ち切りになる事もあり給与が不安定。
開業医の場合は、経営次第で高給与も可能です。
大学院生は学費の負担があったり、労働できる時間が制限されているので給与は薄給になります。
キャリア
- 常勤医はキャリアアップしやすい
- フリーランス医師はキャリアアップしにくい
- 大学院生は卒業後のキャリアアップに有利
- 開業医は院長としてのキャリアアップになる
常勤医の場合、病院やクリニックなどの1つの医療機関に所属しているため、多くの患者と密に接することができ、豊富な臨床経験を積むことができます。
豊富な臨床経験を積める
教育研修プログラムが充実
他分野の専門家と交流可
仕事を失うリスクが少ない
育児・介護後の復職がしやすい
キャリアアップには有利だと言えます。
一方、フリーランス医の場合、自分で求人を探し複数の医療機関で働くことになります。
自分が選択した診療のみできる
異なる診療を学べる
キャリアアップは難しい
長く患者さんの長期経過を追うなど臨床経験は積みにくくなりますが、勤め先によっては自分自身の専門分野に特化した診療だけをを行うことができます。
複数の医療機関で働くため多様な患者や医療機関のスタッフと接することができ、医療機関による診療の違いを学ぶことが可能。
広い視野を持つことができる点も魅力ですね。
しかし医療機関によっては契約更新がされなかったり、常勤医が見つかると解雇になるケースもありキャリアアップは難しいと言えます。
総合的に見ると、常勤医とフリーランス医、どちらもキャリアアップの機会がありますが、キャリアアップに対してより有利なのは常勤医です。
大学院生は卒業後博士号を取得することができたら、大学院卒業後、大学病院でのキャリアアップはしやすくなるでしょう。
開業院長の場合は、院長としてのキャリアになるため、地域医療や経営でまた異なるキャリアを進むことになります。
タイプ別 女性医師の働き方
キャリア優先タイプ
常勤医・大学院生・開業医が選択肢
仕事に比重を置く場合は、常勤医・大学院生・開業医が選択肢です。
常勤医はキャリアの幅が広く、地域医療から専門医療まで自分が何をやりたいかで勤め先の病院が変わります。
専門医療をする場合は、大学病院や大規模市中病院
地域医療をする場合は、クリニックや小規模市中病院
産業医をする場合は企業
どのようなキャリアを希望するかよく考えて、勤め先を決めましょう。
大学病院で長期的にキャリアアップを考える場合は、博士号取得を目的に大学院を卒業する医師が少なくありません。
大学院の4年間は多少時間の余裕ができるため、出産・育児と両立する目的で大学院に入学する女性医師もいます。
開業院長を検討する場合は
臨床スキルがある
資金力がある
地域医療でスキルアップを考えている
このような状況の時に開票を考える医師が多いです。
プライベート優先タイプ
フリーランス医師一択
育児・介護・副業などプライベート優先したい医師はフリーランス医師が最も最適だと思います。
希望に合わせて勤務日や業務内容を決めることができます。
収入優先タイプ
開業医
常勤医やフリーランス医師の場合は、場所や働き方によっても大きく異なりますが年収2,500万円前後に頭打ちになると言われています。
収入を優先する場合は、開業医院長が選択肢になります。
経営やスタッフ雇用など医療以外の業務
休みが取りにくい
開業にはまとまった資金が必要
このようなことが可能かどうかが大きな鍵になります。
医師需要の見通し
- 常勤医もフリーランス医も需要は増える
- 診療科や地域により医師が飽和する可能性がある
日本では高齢化による医療需要の増加や、医師の人材不足が深刻化しています。
そのため、医療機関における常勤医・フリーランス医の需要は今後も高まり続けると予想されます。
しかし今後医師が飽和すると予測さてている地域や診療科があります。
厚生労働省は2023年には全国の医師需要が均衡、2040年には全国で1万8000人の医師が過剰になると推計を公表しています。
最も増員が必要なのは内科で1万4189人分、以下、外科4363人分、脳神経外科は2523人分と続き、計10領域は必要医師数が増加。一方、今よりも必要医師数が減少するのは、精神科1688人分、次いで皮膚科1414人分、耳鼻咽喉科1229人分など8領域(資料は、厚労省のホームページ)。
内科、外科など10科は必要数増、精神科など8科は減
レポート 2019年2月18日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)
https://www.m3.com/news/open/iryoishin/660394?category=research
都心部での下記3診療科
精神科
皮膚科
耳鼻咽喉科
は医師過剰になると予想されているということになります。
まとめ
女性医師の働き方には
があります。
働き方には違いがあり
- キャリア優先→常勤医・大学院生・開業医
- プライベート優先→フリーランス医師
- 収入優先→開業医
自分自身がどのように働きたいか?明確にし働き方を決定しよう。
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