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【フリーランス医×妊娠出産】お金の事情!実例を紹介

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こんな人が書いた記事です
  • 30代・眼科専門医
  • 常勤医の頃、仕事と子育ての両立に苦戦
  • 2023年4月よりフリーランス医に
  • 4歳・0歳子育てに日々奮闘
ちばぽんです
目次

女医の妊娠・出産の時期は難しい

女性医師にとって、出産時期の選定は難しい課題です。

出産の適齢期が専門医資格の取得時期と重なることが多く、キャリアとの両立が求められます。

また、医療業務は妊娠や出産、育児との両立が難しいことが多く、負担が大きくなります。

さらに、職場によって人手不足が深刻だったり、職場の理解が不十分だったり、女性医師は出産時期を慎重に計画せざるを得ません。

実際悩んでいる女医さん多い!

私自身は第一子を専門医資格取得前、今年第二子を出産しました。

第一子は大学病院勤務で後期研修中、第二子はフリーランス医になってからですね。

仕事の状況が全く異なる状況での2回の出産。

フリーランス医での妊娠・出産は金銭的なデメリットが大きい!
と実感しています。

今回はフリーランス医になってからの出産が金銭的にどれくらい損なのか?

これから出産や転職を迎える女医さんの参考になればと思い筆を取りました。

フリーランス医での妊娠出産は金銭的にどれくらい損?

産前・産後休暇が取得できない (産前から産後2ヶ月まで)

フリーランス医の出産の現状①

  • 産前の体調不良時に有給休暇が取得できない
  • 出産手当金が受けられない
  • 社会保険料は4ヶ月分免除されるようになった

出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から、請求すれば産前休暇を取得できます。

産後休暇は出産日より8週間を経過していない女性の就業を原則として禁止する制度です。

労働基準法第65条より引用

常勤医の場合は産前・産後休暇を取得する権利があり、出産手当金を受け取ることができます。

万が一、妊娠中に体調不良があれば有給取得で休みを取得することも可能。

金銭的な手当を受けながら、過ごせるわけです。

一方でフリーランス医は、産前・産後休暇や有給という概念がなく働かない分収入が減ります。

妊娠・出産はつわりや早産のリスクなど、どうにもならない予定外のことが平気で起こるため、フリーランス医で妊娠・出産を考える場合は金銭的なリスクを考慮しておく必要があります。

出産手当金が受けられない

【支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×2/3×欠勤日数」という計算で支払われます。

マイナビ転職公式サイト「産休・育休中、給料は出ない? もらえる給付金の計算方法・期間を解説」より引用

ここで注意なのが出産手当金は主たる勤務先の基本給のみで計算され、外勤先からの給与は計算に含めません。

常勤医時代の私の給与明細からおおよその額を計算してみましょう!
注意:あくまで参考となる金額です!

え!これが医師の給与…??やすっ💦
これが現状です。笑

今回は【204,850円を各標準報酬月額を平均した額と仮定、産前産後休暇を56日取得した場合】で計算してみます。

204,850円 ÷ 30日 × 2/3 × 56日 (産前・産後休暇を56日取得した場合) = 252,375円

1度の出産で常勤医の場合受け取れるはずの 23万2,375円 がフリーランス医は支給されません。

社会保険料は免除されるようになった

出産予定日又は出産日が属する月の前月から4か月間(多胎妊娠の場合は、出産予定日又は出産日が属する月の3か月前から6か月間)の国民年金保険料が免除されます。

厚生労働省のHPより引用

令和6年1月より出産をされた方の国民健康保険税を4ヶ月間免除する制度が開始されました。

医師国保加入者も対象です。

以前はフリーランス医は休んだ全ての期間、社会保険料の負担が必要でしたので大変有り難い!

免除を受ける場合は申請が必要なので必ず申請をしましょう。

育児休暇が取得できない (産後3ヶ月から)

フリーランス医の出産の現状②

  • 育児休業給付金が支給されない
  • 産後3ヶ月以降、社会保険料の負担が生じる

育児休暇

働くパパ・ママが育児休業を取得した場合、休んでいる間は育休手当(育児休業給付金)を受給することができます。

育児休業給付金=休業開始時賃金日額×支給日数×67%

67%の割合が適用されるのは育休開始から6ヵ月までで、以降の割合は50%となります。

太陽生命公式Hp 「育休手当って?いつからいつまでもらえる?」より引用

フリーランス医は育児休暇もありません。

すなわち育児休暇中に受け取ることができる育児休業給付金の受給ができません、

どれくらい育児休業給付金が受け取れるのか?
計算してみましょう!
注意:あくまで参考金額です!

  • 育児休暇 6ヶ月まで
    • 204,850 ÷ 30日 × 0.67 × 180日 (6ヶ月) = 823,497 円
  • 育児休暇 7ヶ月から10ヶ月まで
    • 204,850 ÷ 30日 × 0.5 × 120日 (4ヶ月) = 409,700円
  • 1歳まで育児休暇した場合の合計
    • 823,497円 + 409,700円 = 123万3197円

ちばぽん常勤医は育児休暇を取得できていたら123万3197円給付されますが、フリーランス医ちばぽんの場合123万3197円受け取れません。

産後1年休むとなると結構大きな金額ですね。。。

産後3ヶ月以降、社会保険料の負担が生じる

育児休業等を開始した日が含まれる月から、終了した日の翌日が含まれる月の前月までの期間(た だし、子が3歳に達するまで)社会保険料が免除されます。

厚生労働省のHP 「育児休業等期間中の社会保険料」より引用

このように常勤医は育児休暇期間中に社会保険料が免除されますが、フリーランス医の場合は社会保険料4ヶ月を超えた分は免除されません。

常勤医が育休中に社会保険料免除される金額を計算してみましょう!
育児休暇を10ヶ月 (子が1歳になるまで) 取得した場合と仮定します。

Screenshot

32,447円 × 10ヶ月分 = 324,470円

ちばぽん医師が常勤医だった場合、324,470円の社会保険料が免除されます。

一方でフリーランス医は?
東京都の医師国保に加入していると仮定して計算!

医師国保に加入しているフリーランス医師は第1種組合員に該当、保険料は月額39,500円です。

免除申請をした場合、産前・産後で4ヶ月分免除になるため子が1歳まで仕事を休んだ場合、8か月分の社会保険料を納めることになります。

39,500円 × 8ヶ月 = 316,000円

収入が途絶える中、社会保険料だけで1年間で31万6,000円もの支出があることになります。

国民健康保険に加入している場合は保険料が割高であることが多く、さらに負担増の可能性が。

常勤医・フリーランス医に関わらず、住民税は出産・育児に係る免除制度が無く更なる出費となります。

フリーランス医の出産はいくら損する?

今までの数字をまとめてみましょう!

産後1年休暇をとり、医師国保加入しているフリーランス女医という設定で計算を行いました。

住民税は常勤医が産育休を取得する場合も支払うことや、住んでいる地域や年齢・年収により金額が異なるため計算を割愛します。

受給できない金額
支払う金額
  • 出産手当金 25万2,375円
  • 育児休業給付金 123万3197円
  • 合計 148万5,572円
  • 医師国保の保険料 31万6,000円
  • 住民税 (常勤医も同様)
  • 合計 31万6,000円+α

フリーランス医だとこれほどの大きな金額を受給できず、加えて社会保険料や住民税の負担をしなければならない。

厳しいですねー。

できる対策

フリーランス医での出産は金銭的なデメリットが大きくなるのは明らか。

一刻も早くフリーランス医に転職したい。。。

いつ妊娠するか分からないし。。。

妊娠出産を待っていたら、いつまでも転職できない!

そんな声も聞こえてきそうですね。

そんな方へ、フリーランス医で妊娠出産する場合に金銭的なデメリットへの対策をご紹介したいと思います。

働けるうちに稼ぎ切る

フリーランス医の働き方の強みは、常勤医より労働時間が短く・時給が高い傾向にあること。

体調が良ければ、出産を迎える前に各種手当に相当する額を稼ぎ切ってしまうというのも手だと思います。

ここで知ったおいた方が良いのが、常勤医が貰える出産手当金・育児休業給付金ともに支給限度額が設定されています。

出生時育児休業給付

支給限度額

(支給率 67%) 月額289,466円

育児休業給付

支給限度額

(支給率 67%)  月額310,143円

(支給率 50%)  月額231,450円

厚生労働省Hpより引用

医師は主たる職場からの給与が一般的な相場より高い傾向にるため、支給額が限度額を超えてしまう医師も多いはず。

限度額のことを知らずに産休・育休を迎えると。。。

想定より支給額より少ないじゃん!

なんてことが起こり得ます。

一方で基本給が非常に低く設定されている大学病院等に勤務している医師もいます。

そのような医師にとっては

出産手当金・育児休業給付金の支給があってもスズメの涙。。。

という現実も。

どちらかに該当する場合、将来的にフリーランス医になりたいと考えている医師にとって早々にフリーランス医に転職して稼ぎ切ったほうが良かった。なんて場合もあるのです。

病院状況や給与、将来の見通しを確認するのが良いかもしれません。

復職を早める

常勤医で育児休暇を取得した場合、産育休中の労働は制限があります。

就業した場合、1支給単位期間において、就業している日数が10日(10日を超える場合は、就業している時間が80時間)以下であることが必要です。

1支給単位期間において、休業開始時賃金日額(※1)×支給日数(※2)の80%以上の賃金が支払われている場合は、育児休業給付金の支給額は、0円となります。

厚生労働省Hpより引用

月10日以下の勤務かつ給与の8割までしか収入を得られません。

一方でフリーランス医は復職時期や働き方を決めることが可能。

保育園・幼稚園入園前に、シッターや一時保育を利用し復職を早め収入を得るのも自由です。

週1-2日働き収入を得ながら子育てを行い、金銭面のデメリットを補うことができます。

自宅で働く

医師は病院での診療業務が中心ですが、昨今診療業務以外にも働き方が多様化しています。

一例を挙げてみましょう。

  • 医療記事執筆
  • SNSやブログ運用
  • Youtube
  • オンライン診療の一部

やろうと思い立ちすぐ収入を得られる働き方ではありませんが、このような働き方をして自宅で育児をしながら働き収入を得ている医師もいます。

フリーランス医で出産はおすすめできるか?

絶対安定を望む医師にはおすすめできない、フリーランス医転向予定の医師にはおすすめできる場合もある

ちばぽん医師が常勤で働いていた場合、子供が1歳になるまで産前産後休暇・育児休暇すると148万5,572円が支給され、324,470円の社会保険料が免除されます。

フリーランス医になった場合はこれらの恩恵を受けることができません。

それなりに大きい金額で、絶対安定を望む医師にはおすすめしにくいです。

一方で「いつかはフリーランス医になりたい」と考えている医師にとって、勤めている病院の給与や働き方によって早めにフリーランス医となって妊娠出産した方が金銭的にも良い場合も。

「安定を求めて常勤医を続けていたのに。」という医師は給与や将来的な見通しを考慮した判断が必要です。

ぜひ気になる方はこの記事を参考に計算してみてください。

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この記事を書いた人

眼科医8年目。地方の大学病院勤務。出産後に眼科専門医取得し2023年4月よりフリーランスに転職。趣味は子連れ旅行。
子育てと仕事を頑張る女医さんに役立つ情報発信(たまに子連れ旅行)をテーマにブログ書いています。

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